冬場に多発するノロウイルス。
ノロウイルスの消毒には、加熱やハイター(次亜塩素酸ナトリウム)といわれています。
でも、手や指は、そんなものでは消毒できないですよね。
どうしたらいいのでしょうか?
調べててみました。

ノロウイルスに市販のハンド消毒液はダメなの?
結論からいうと、
市販のハンド消毒液でノロウイルスは除菌できます。
でも、実はそういわれるようになったのは最近の話なんです。
ドラッグストアなどでよく見かけるハンド用消毒液。
たいていはアルコール(エタノール)を主成分としたものなんですが、ノロウイルスにアルコールは効果がないというのが定説でした。
ところが、そうではないらしいんですよ。
以前に実験したウイルスより人間に近いマウスのもので実験をしたところ、アルコール消毒にも効果があることが判明したそうです。
実際に、厚生省のガイドラインQ&Aからも、
ノロウイルスに対してアルコールは「あまり効果がない」というフレーズが削除され、
すぐに手を洗うことができないときにはアルコール消毒をするとよいういう内容が追加されています。
なので、国も現在では、ノロウイルスにアルコール消毒は効果があるということを認めているわけですね^^
消毒の効果を高める使い方
アルコール消毒液使用の手順を説明します。
- 石鹸またはハンドソープで10秒以上のもみ洗い&15秒以上流水すすぎ。
- 手の水分を拭き取る、または乾かす。
- アルコール消毒液をかけて15秒ほど乾くまですり込む。
とくに、「乾いた手」に「乾くまで」というのがポイント。
水分の残った手にアルコール消毒液をつけてもでは効果が出ないので、注意してくださいね。
新しい消毒薬も登場
アルコール消毒液自体も進化していいます。
アルコールに新しい成分を加えることでノロウィルスに対してより効果的になったものがいろいろと販売されています。
近所のドラッグストアではまだ手に入らないかもしれませんが、通販では購入できますよ。
中でもおすすめなのは、アルタンハンドローション。
特徴は、柿の抽出物(柿渋)が配合されているということ。
柿渋がノロウイルスによく効くということは、広島大学の研究により発表されています。
このハンド用のもとになっているアルタンノロエースという消毒剤は、広島大学との共同開発で生まれ、特許も取得した優れものなんです。
こちらも、食品にかかっても無害な成分だけでできているということなので手も大丈夫です。
ただ、ハンド用ではないので柿渋の色がついてしまうかもしれないのが残念なところですが。。。
次亜塩素酸ナトリウムと違って吸い込んだりしても害もないので、頻繁に消毒することもできますし、消毒したものを舐めてしまいそうな小さな子がいる家庭にはとてもおすすめです。
キッザニアでも使われているそうですよ。
![]() アルタン ハンドローションKT 1000mlポンプ付 |
![]() アルタン ノロエース 500ml 10120009 |
アルコール消毒液はあくまで補助。
そういうわけでアルコールも効果が認められたわけですが、アルコールで消毒はバッチリ!というわけではないのですよ。
厚生省も、アルコール協会も、とにかく一番効果的なのは「手洗い」といっています。
石鹸に十分な殺菌効果があるのではなく、ウイルスを物理的に洗い流す!ということです。
手洗いの効果を示す実験結果があります。
引用元:NHK解説委員室
100万個が数個になるなんて、すごいですよね。
ただ、これはきちんと正しい手洗いをした場合。
ノロウイルスはすごく小さく、また、手指にはシワやくぼみも多くて取り切れないことも多いんです。
また、感染力が強くて数個のウイルスが体に入っただけでも、中であっという間に増えてしまうんですよ。
なので手洗いの後にアルコール消毒を補助的にして下さいというわけですね。
また、すぐに手を洗うことができないときや各種ボタン・タッチパネル・吊革など不特定多数の人が触るものをさっと消毒するのに良いとされています。
それから、吐瀉物の処理やトイレなど感染源になりそうな場所はハイター系(次亜塩素酸ナトリウム)で徹底的にということには従来どおりです。
吐瀉物の僅かな残りが乾燥し粉末になって舞い上がり時間が経ってから感染ということも多々ありますので。
まとめ
まとめると次のようになります。
- ノロウイルスに対して市販のアルコール系ハンド消毒液も有効。
- アルコール系ハンド消毒液も進化していて柿渋入りは特におすすめ。
- しかし、手指への対策としては手洗いが一番、アルコールは補助的に。
アルコールは除菌シートやスプレーなどいろんなものが出回っていて大変便利ですので、一定の効果があることがわかり、心強いですね。
アルコール・手洗い・次亜塩素酸ナトリウム、それぞれの効果を理解して、うまく使い分けしたいものです。